サン大淀キャンプ場

There's no clock in the forest. 

掲示板バックナンバー8


恋人と、雑草は、どちらが大切なのか?(はじめに)


「主題」
何かと、やっかい者扱いをされがちな雑草。はたして、邪魔者扱いをしているだけで、良いのだろうか。

「結論」
雑草がなければ、酸素がなくなる。人間はおよそ3分しか持たないだろう。また、食物連鎖の底辺がなくなることにより、食べる物もなくなってしまう。一方、恋人なしに、人がどれだけの年数、日数、あるいは秒数、いられるかには、個人差があると思われる。


「恋人と、雑草は、どちらが大切なのか?」というタイトルは、小5社会科、中学国語、高校英語といった教科書でも取り上げられている本の題名、「森は海の恋人」を、もじり、アレンジしようとして、中途半端になったものです。内容的には、似たようなことを言おうとしているのかもしれません。もっとよい題があれば、代えますよ。(笑)
(こちらは、序文です。本編は下に続いている、次項になります。)


<参考(主なもの)>
「光合成とはなにか―生命システムを支える力 」(園池 公毅 2008 ブルーバックス)
「大気中酸素濃度の減少量から二酸化炭素の陸域生物圏吸収量の推定に成功-放出された化石燃料起源の二酸化炭素の30%が海洋に、14%が陸域生物圏に吸収-」(環境省記者クラブ、筑波研究学園都市記者会同時発表 2008) https://www.nies.go.jp/whatsnew/2008/20080123/20080123.html
「環境を知るとはどういうことか 流域思考のすすめ」 (養老孟司、 岸由二 2011 PHPサイエンス・ワールド新書)


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恋人と、雑草は、どちらが大切なのか?(本編) 


漫画家を、分かりやすそうなところで、例に挙げると、「ワンピース」の作者は、九州、「君に届け」の作者は、北海道と、それぞれ、自然の多そうなところで育たれています。
井深大(ソニー創業者)、本田宗一郎(ホンダ創業者)といった今日の日本の礎を築いた人たちの子供時代の日本も、今より自然にあふれていたことでしょう。

子供時代に、どれだけ自然の豊かな環境で過ごせたかは、脳への良質な刺激という面で、それだけではないにせよ、決定的な意味を持つのではないかと、最近考えています。

雑草について、結論は先に書いていますので、ざっとまとめていきましょう。

まず、ここでの雑草という語は、海草や藻など、水中にある植物も含んでいることがあります。小さいけれども多量にあることで、邪魔になっていることがある植物全般ですので、樹木の若木、苗木も含まれます。

世間では、完全に無用のものとして、目の敵(かたき)にされている雑草です。きれい好きの日本人、ということでしょうか、雑草は見かけしだい、すぐに片付けないと、どうにも気持ちがおさまらない、という人もいるようです。

ここでは、その、雑草の利点について、前述したもの以外で、簡単に並べてみましょう。このキャンプ場内で見られる雑草についてです。

①「森は海の恋人」にあるように、海中に微生物の養分を供給する。このキャンプ場では、すぐ横の海で貝やノリの養殖もされています。地下水脈を通じて養分が移動するようです。

②小鳥の餌(タネや実)。

③冷却効果。植物から発散される水分により、周辺の熱が奪われ、家屋の温度上昇を抑える。

④カマキリなど肉食の昆虫が生息することで、害虫の大量発生を防ぐ。

⑤クッション。こけても痛くない。

⑥色々な花が咲く。前回ご紹介の、ユリの花園も、ほとんど放置することによってできたものです。今回はジシバリの花畑:https://goo.gl/photos/uCXpH4GhAirDTHaU8

⑦縁起が良い。戦国武将の家紋には、雑草を型取ったものが多いようです。刈っても抜いても増えていく生命力の強さに、戦国武将たちは、子孫繁栄の願いを重ねたということです。最も有名な徳川家の家紋も、これは雑草とは言いませんけれども、小さな植物です。  .

 
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続き 


「雑草と人とが争わずに済む道は無いのか。」(アシタカ風)という僕の願いもむなしく、キャンパー様のワークにより、今日も、キャンプ場内の草はどんどん片付けられて行ってしまっています。(ワークにご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました!大人数の大学生グループ様のような場合に、一部の方に、草取りをご相談させていただくことがございます。キャンパー様のご要望により、草取りワークもはじめました。僕が言い出したわけではございません。)

それでも、最近では、外車でこのキャンプ場に来られる方もおられることですので、駐車場などは草を除いたほうが良さそうです。もっとも、キャンプ場に来られるような方は、アウトドア派ということで、多少のことは、おり込み済みのようですけれども。

「年齢が上がるほど、足元がよく見えないことに、不安を持つようになる」ということがあるようです。このあたりにも、雑草が不要とされる一因がありそうです。それならば、「永遠の~才」ということで、各自で年齢を固定していただければ、足元の不安もなくなるようにも思います。


「驚くことに、森で迷うなどといった絶望的な状況の中で、最も生存率の高い年齢層は、6歳以下の子どもなのだ。」(マイケル・Sスウィーニー ナショナルジオグラフィック研究員).


井深大(ソニー創業者)は晩年、教育研究者として、欧米で著書が数十万部売れるなど反響を得ていましたけれども、「生物としては、大人より子供のほうが上であるということにもう少し留意した方がよい」といったことを書いています。

大人になると、町への生活に適応することで、本来の生存力を失ってしまうのでしょうか。そうしたものを、保つため、あるいは取り戻すためのキャンプと考えると、多少は雑草もあった方が良さそうにも思えます。通路など主な場所を除き、残してもよいかもしれません。

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おわりに 


もう一つは、このキャンプ場では、絶滅危惧種の小鳥や、他にも、国内で年間2,3カ所でしか観察されないような、きわめて希少な小鳥が撮影されたりしていることがあります。

斎宮という、伊勢神宮関連の主要施設が近くにあることから、古代の自然が保存されているのではないかとも思えます。そのため、小鳥だけでなく、植物にも、絶滅危惧種がある可能性があります。
現在調査中ですけれども、古い日本の植生が残っているということは言えそうです。つまり、ここのキャンプ場の自然が、本来の日本の風景であるということになります。

自然保護の観点から、人が活動するためのエリアと、保護エリアを分けて管理するということも検討しています。
「いらない子」扱いをして、雑草を排除してばかりいるのはどうか、ということは言えそうです。


え?いえ、別に、草刈りが面倒だから、このようなことを書いている、というわけではないのですよ。決して、そんなことはないです。全然、ないです!

 ……。…。

…はい。ちゃんと草刈りします。



 写真は、ジシバリの花畑。キャンプ場の奥地に、勝手にできていました。

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追記


ここまで書いてしまってから、記述を見つけました。付け足しておきます。
(以下引用)


竹村  昭和天皇がおっしゃった「雑草という草はない」というお言葉、あれは名言ですね。

養老  ええ。僕もよく定義するのですが、雑草というのは人間が「こんなものは植えた覚えがない」という草のことを指しているのです。都会の人はみんなそういうふうに考える。でも、実はそれが「自然」なのです。「空き地」もそうですね。鳥が住んで、虫が住んで、ミミズがいる。何が空き地だ(笑)。連中にして見れば、生活空間です。


 (「本質を見抜く力――環境・自然・エネルギー」養老孟司 竹村公太郎 PHP研究所2008 p.233-234)


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